
データセンター・デジタルインフラ
データセンターの開発事業者、運営事業者、投資家を支援します。受電済み、契約済み、請求済みのメガワットを1つのモデルに結びつけ、各ホールがいつ収益を生み始めるかを示します。
当社の視点
データセンターは、3つの日付がそろうまで何も稼ぎません。系統接続が受電する日、ホールの内装工事が完了する日、テナントのラックが稼働する日です。多くの開発事業者は、これらの日付を別々の場所で管理しています。電力の状況は接続管理表、建設は工程表のファイル、契約済みの容量は営業パイプラインです。そのため取締役会と融資元は、収益がいつ始まるかについて3つの異なる版を見ることになります。今後10年、希少な投入資源は電力であり、勝ち残るのは、どのメガワットが供給可能で、どのメガワットがすでに売れているかを週単位で把握している事業者です。当社はその記録を原資料から構築し、日付が動くたびに最新の状態に保ちます。
市場のシグナル
01
IEAは、データセンターの電力消費量が2030年までに2倍以上の約945TWhに増えると見込んでいます。これは現在の日本の総電力消費量をやや上回る規模です。先進国では、2030年までの電力需要の伸びの20%超をデータセンターが占めます。
02
IEAは、計画中のデータセンター事業の約20%が送電網の制約によって遅れる可能性があると推計しています。2025年の報告書によると、変圧器とケーブルの待ち時間は過去3年間で2倍になり、先進国では新しい送電線の建設に4〜8年かかっています。
03
2024年9月、英国政府はデータセンターを重要国家インフラ(Critical National Infrastructure)に指定しました。2015年の宇宙・防衛以来となる新たな指定です。政府はこの分野の売上高を年間46億ポンドと推計しています。
クライアント支援の内容
容量と収益の立ち上がりモデル
TF-08財務キャンパスごとに1つのモデルで、各ホールの受電日、内装工事、契約済みメガワット、請求開始を結びつけます。変圧器の納入が遅れると、繰り延べられる収益とコベナンツの余裕への影響が、次の融資元向け報告を待たずに同じ週のうちに表れます。
立地と市場参入の評価
TF-01戦略候補地を、送電網の空き状況と接続待ちの順位、用地と計画許可の状況、電力価格、通信接続性、テナント需要で比較します。主たる候補地1つと代替候補地1つを推奨し、順位を入れ替えうる前提条件も書き留めます。
テナントのパイプラインと価格設定
TF-04グロース見込み客ごとに必要電力、ラック密度、契約期間、キロワット当たりの価格を記録するパイプラインを整え、営業がどの案件がどのホールに合い、どの案件が容量を遊ばせてしまうかを把握できるようにします。価格設定の判断は、メガワット当たりの契約利回りに基づいて行えるようになります。
運用データと請求データ
TF-06テクノロジー・データビル管理、電力計測、チケット管理、請求のエクスポートデータを1つのレポーティングレイヤーに集約します。電力使用効率(PUE)、水使用量、テナントへの電力請求をメーターの検針値から計算し、計測された電力と請求された電力の差異はすべてリストにまとめ、フォローアップします。
エネルギーと水の報告への備え
TF-11サステナビリティIT電力需要が500kW以上の施設を対象とするEUのデータセンター報告制度と、顧客からのサステナビリティ質問票に向けたデータの棚卸しを行います。各数値は、報告する前にメーターまたは請求書までたどります。
サプライヤーと事業継続の登録簿
TF-10リスク重要なサプライヤー、保守業者、サプライチェーン上の単一障害点を、リードタイムと代替手段とともに登録簿にまとめ、重要インフラの指定に伴って寄せられる質問に運営事業者が答えられるようにします。
今後の変化
準備状況で決まる接続待ちの順位
グレートブリテンと複数のEU市場の系統運用者は、接続待ちの順番を、申請日ではなく用地の権利、計画許可、進捗の証拠に基づいて並べ替えつつあります。今後12〜18か月の間に、開発事業者はすべての用地について日付付きで文書化された準備状況の記録を持つ必要があり、それがなければ順位を失うおそれがあります。
ラック密度の上昇で変わる内装工事
AIのワークロードは、既存の多くのホールが冷却できる設計を超えるラック密度を求めます。メガワット当たりの設備投資額、空冷と液冷の選択、どのホールがどのテナントを受け入れられるかは事業ごとにより大きく異なるようになり、収益モデルはその違いをホールごとに反映しなければなりません。
義務となる報告
EUの報告制度は、大規模な施設に年間のエネルギー、水、排熱再利用の数値を求めています。英国もデータセンターを必須サービスとしてネットワーク・情報システム(NIS)規制の対象に加える計画です。メーターデータを請求書とすでに突合している運営事業者にとって、どちらへの対応も容易になります。
経営課題
01
稼働開始日に3つの版
建設、電力、営業の各部門が、ホールの稼働開始日をそれぞれ独自に管理しています。融資元と投資家には手近にあった版が届き、その違いは予測の未達として表面化します。
02
供給できる前に売られる容量
営業チームは、まだ受電していない接続を前提にメガワットを契約することがあります。日付が遅れると、事業者は誰も取引価格に織り込んでいなかったサービスクレジットのリスクを抱えることになります。
03
乖離していく計測電力と請求電力
テナントへの請求には、契約電力や手作業の検針値が使われることがよくあります。毎月の突合がなければ、過少請求や請求書をめぐる争いは年度末まで気づかれません。
04
計画の外にある機器のリードタイム
変圧器、開閉装置、発電機のリードタイムは、いまや建設工程を上回ることもあります。それを追跡していない登録簿では、クリティカルパスをサプライヤーに委ねることになります。
機会の所在
メガワットごとの日付付き記録
各メガワットを接続、内装工事、契約、請求の状況と結びつけることで、取締役会は稼働開始の予測を1つに絞れ、どの遅れが収益を動かすのかを正確に把握できます。
利回りに基づく価格設定
テナントの種類、密度、契約期間ごとにメガワット当たりの契約収益を記録すると、希少な電力から最も多くを稼ぐ案件がわかります。価格設定はこの判断に基づくべきものです。
一度で済むレポーティング
テナントへの請求、規制当局への報告、顧客の質問票に供給する計測データのレイヤーがあれば、それぞれに通常必要となる個別のスプレッドシートが不要になります。
アプローチ
当社はまず、メガワットを定義する記録を閲覧のみの権限で確認します。接続オファーとやり取りの記録、建設工程表、サプライヤーへの発注、テナント契約、計測データと請求データです。1つのホールを接続オファーから最初の請求書まで追い、システム間で日付や数値が打ち直されている箇所を記録します。調査結果は優先順位付きのタスクリストにまとめ、各項目に責任者と検収基準を設けます。クライアントが構築まで希望する場合は、同じチームがモデル、レポーティングレイヤー、登録簿を手がけ、文書化してクライアント自身のアカウントに残します。専門的な深さが必要な作業には、当社のネットワークからパートナーを加えます。電気、機械、冷却の設計、系統接続の申請とエンジニアリング上の承認、安全とセキュリティの認証、計画許可の申請、資産評価、法務・税務の助言は、資格を持つエンジニア、系統運用者、クライアント自身の顧問が担います。
当社の経験の裏付け
データセンター・デジタルインフラは、THEFOCUSが財務モデリング、データ、レポーティング、市場参入の知見を応用するフロンティア領域です。この分野で公開している匿名化されたプロジェクトはなく、成果も主張していません。
THEFOCUSとのプロジェクトの始まり方
最初の対話では、お客様の状況を伺います。お役に立てると判断した場合は、より大きなご契約の前に、成果物を定めた範囲限定の診断をご提案します。
この件について相談する01
実務に即した対話
実際にプロジェクトを率いる担当者と45分間お話しいただきます。意思決定の内容、その背後にあるシステム、期限について伺います。
02
範囲を絞った診断
閲覧のみの権限、固定の期間、書面による所見。記録から何がわかるか、それがどれだけのコストにつながっているか、まず何を変えるべきかをお示しします。
03
実行に移せる計画
変更内容、責任者、評価指標、対象外の事項を書面にまとめます。その後は同じチームが構築と測定を担うか、確実に引き継ぎます。
- 責任を担うひとつのチーム
- 診断した担当者が、そのままシステムを構築し、成果を測定します。
- 課題ごとに選ぶパートナー
- 必要な部分には独立系の専門家が加わり、契約はひとつにまとめます。
- ダッシュボードより先に記録を
- 提言の根拠とする前に、注文データ、元帳、ログを突合します。
経営層からよくいただくご質問
データセンターの設計や系統接続の申請を担当しますか。
いいえ。設計、接続申請、エンジニアリング上の承認は、エンジニアと系統運用者の領域です。当社はその仕事を取り巻く事業とデータのレイヤーを構築します。何が供給可能で、何が売れていて、それがいくら稼ぐのかを示す日付付きの記録です。
データセンター運営事業者の支援実績はありますか。
この分野で公開している匿名化されたプロジェクトはありません。当社は、資産集約型の他業界で用いているモデリング、データ、レポーティングの手法を応用します。ご提案の際には、スコープのどの部分に実績があるかを明記します。
EUのデータセンター報告制度に向けた数値を作成できますか。
御社のメーターと請求書からデータの棚卸しと計算を構築し、各数値をソースまでたどれるようにします。報告の提出と報告数値の保証は、御社と御社の監査人が担います。
最初の取り組みはどのようなものになりますか。
通常は、1つのキャンパスを閲覧のみの権限で確認するレビューです。最後に、ホールごとに1つの稼働開始予測、チーム間で食い違っている日付の一覧、その背後にある記録を修正するための優先順位付きの計画をお渡しします。
この件について相談する
いくつかの情報をいただくことで、お問い合わせを適切なパートナーにおつなぎできます。「任意」の項目は空欄のままでも構いません。


