
運輸・物流
運送会社、フォワーダー、荷主のうち、案件、コスト、請求の記録が別々になっている事業者向けの支援です。それらをつなぎ、請求とレポーティングを自動化し、案件ごとの粗利を示します。
当社の視点
運輸・物流では、粗利は案件ごとに決まり、誰も請求しない細部で失われます。空荷の帰り便、物流センターでの2時間の待機、請求書から漏れた燃料サーチャージなどです。こうした細部は、輸送管理システム(TMS)、テレマティクス、ドライバー用アプリ、会計ソフトに分かれて記録されており、四つが結びつけられることがないため、価格の見直しは平均値に頼って行われます。当社はこれらをつなぎ、コストと売上を案件別、顧客別、レーン別に読み取れるようにします。
市場のシグナル
01
2025年、グレートブリテン(英国本島)で登録された大型貨物車(HGV)は、英国内を空荷で58億9,700万キロメートル走行しました。これは総走行距離(189億7,500万キロメートル)の31%に当たります。
02
2025年にAIを利用していたEUの企業のうち、物流に利用していたのは6.08%で、Eurostatが調査した用途のなかで最も少ない割合でした。
03
2023年に各貿易ルートで測定したところ、コンテナが輸出国の港に搬入されてから仕向港を出るまでに、平均44日を要していました。
クライアント支援の内容
案件別、顧客別、レーン別の粗利
TF-08財務輸送管理、燃料カード、テレマティクスのデータを請求書と結合し、案件別、顧客別、レーン別の売上とコストを示します。赤字のレーンや顧客は、年度末ではなく、次回の運賃見直しの前に見えるようになります。
課金対象イベントの自動請求
TF-07オペレーション待機時間、追加の配達先、配達証明を案件に紐づけて記録し、再入力なしで請求処理に渡します。請求書に反映されなかった課金対象イベントは、毎週レポートで報告します。
実測コストに基づく入札と運賃の設定
TF-04グロース入札や契約更新の運賃を、レーンごとの実測コスト、空車走行、待機時間から組み立て、前提をすべて明示します。営業チームは、運行に実際にかかるコストに基づいてレーンの価格を設定できます。
TMS、テレマティクス、会計の連携
TF-06テクノロジー・データすでに運用しているシステムを文書化した連携でつなぎ、予約、その状況、配達証明、請求書が一つの案件番号を共有するようにします。顧客は配車担当者に電話しなくても状況を確認できます。
デジタルの貨物書類とコンプライアンス記録
TF-10リスク運送状、配達証明、危険物申告書、ドライバーの乗務時間の記録をデジタルで取得し、貨物ごとに保持します。顧客からのクレーム、監査、路上での検査にすぐ対応できます。
車両のエネルギーコストのモデル化
TF-11サステナビリティ御社自身の走行距離、積載量、稼働パターンを使い、ディーゼル車、HVO(水素化植物油)車、バッテリー式電気自動車をルートごとのコストモデルで比較します。充電、エネルギー価格、残存価値の前提は文書に残します。
今後の変化
国際輸送のバンへのスマートタコグラフ
2026年7月1日以降、EU域内の国際輸送に使われる2.5トン超の小型商用車には、第2世代のスマートタコグラフの搭載が義務づけられています。事業者は、これらのバンのドライバーの乗務時間データを、大型貨物車と同じコンプライアンス報告に含める必要があります。
電子化される貨物情報
EUの電子貨物輸送情報(eFTI)規則により、2027年から公的機関は、認証されたプラットフォームを通じて電子的に共有される貨物情報を受け入れなければなりません。紙の運送状やスキャンした配達証明で業務を続けている事業者には、貨物ごとのデジタル記録が必要になります。
道路用燃料への炭素価格
EUのETS2は2028年に本格運用となり、燃料供給事業者が道路用燃料の排出量に対する排出枠を購入し、そのコストを転嫁します。燃料価格連動型の契約を結んでいる運送会社には、炭素分を別に示すサーチャージの計算式が必要になります。
経営課題
01
誰にも見えない案件ごとのコスト
燃料、ドライバーの乗務時間、通行料、下請けの料金、空荷の区間は、それぞれ別の場所に記録されています。それらが案件の記録と結びつくまで、価格設定は平均値に頼り、赤字のレーンや顧客は隠れたままです。
02
請求書に届かない料金
待機時間、追加の配達先、燃料サーチャージは、電話で合意されたり、ドライバー用アプリにメモされたりします。案件に紐づけて取得されなければ請求されず、その不足を示すレポートもありません。
03
電話で追いかける配送状況
システム上の状況の更新が遅れていたり欠けていたりするため、顧客は貨物の所在を電話で問い合わせます。そのたびに配車担当者の時間が取られ、配達証明は請求処理の後に届くことも少なくありません。
04
手作業で作る顧客向けKPIパック
定時配達率、破損率、例外発生率は、顧客ごとにエクスポートから組み立てられることが多く、二つの顧客が同じ指標を二通りの方法で計算した数値で受け取ることもあります。
機会の所在
案件別、顧客別、レーン別の粗利
輸送管理、燃料カード、テレマティクスのデータを請求書と結合すれば、案件別、顧客別、レーン別の売上とコストが得られます。これこそ価格の見直しに必要なものです。
課金対象イベントの自動請求
待機時間、追加の配達先、配達証明を案件に紐づけて記録し、再入力なしで請求処理に渡せば、行った仕事と請求した仕事の差が埋まります。
KPIごとに一つの定義
定時配達率、破損率、例外発生率を一度だけ定義し、すべての顧客について同じデータから算出すれば、KPIパックは一貫したものになり、すばやく作成できます。
アプローチ
まず一件の貨物を選び、予約から配達証明、請求、入金まで、それが通過するすべてのシステムをたどります。これにより、データが再入力されている箇所、料金が抜け落ちている箇所、各レポートが依存している数値が明らかになります。調査結果に合意するまでは、閲覧のみの権限で作業します。その後、修正を優先順位付きのタスクリストにまとめます。TMS、テレマティクス、会計システムの連携、課金対象イベントの請求の自動化、指標の定義を固定したレポーティング層です。タスクは、変更を実際の記録と照らして確認したときにだけ完了とします。当社は車両、倉庫、フルフィルメントを運営せず、配車計画の判断はクライアントの配車担当者が行います。
当社の経験の裏付け
運輸・物流の分野で匿名化したプロジェクトは公開していません。このページでは、当社のアプローチと、ほかの業界で活用しているデータ統合、レポーティング、業務プロセス自動化、営業系システムといった適用可能な専門領域を説明しています。
THEFOCUSとのプロジェクトの始まり方
最初の対話では、お客様の状況を伺います。お役に立てると判断した場合は、より大きなご契約の前に、成果物を定めた範囲限定の診断をご提案します。
この件について相談する01
実務に即した対話
実際にプロジェクトを率いる担当者と45分間お話しいただきます。意思決定の内容、その背後にあるシステム、期限について伺います。
02
範囲を絞った診断
閲覧のみの権限、固定の期間、書面による所見。記録から何がわかるか、それがどれだけのコストにつながっているか、まず何を変えるべきかをお示しします。
03
実行に移せる計画
変更内容、責任者、評価指標、対象外の事項を書面にまとめます。その後は同じチームが構築と測定を担うか、確実に引き継ぎます。
- 責任を担うひとつのチーム
- 診断した担当者が、そのままシステムを構築し、成果を測定します。
- 課題ごとに選ぶパートナー
- 必要な部分には独立系の専門家が加わり、契約はひとつにまとめます。
- ダッシュボードより先に記録を
- 提言の根拠とする前に、注文データ、元帳、ログを突合します。
経営層からよくいただくご質問
運輸・物流企業の支援実績はありますか。
この業界で匿名化したプロジェクトは公開していません。ご提案の際には、業務のどの部分をほかの業界で手がけ、どの部分が新たな取り組みになるかを明記します。
輸送管理システムを販売したり、入れ替えたりしますか。
当社はTMSのベンダーではありません。すでに運用しているシステムを活かしてつなぎ、根拠がある場合に限り、理由を文書にしたうえで入れ替えを提案します。
物流や倉庫のサービスを提供していますか。
いいえ。当社は貨物の輸送、倉庫の運営、フルフィルメントは行いません。事業者とその委託先が運用するデータ、プロセス、システムに取り組みます。
自社のテレマティクスや燃料カードのデータを使えますか。
提供事業者がエクスポートやAPIを用意しており、御社の契約上、当社による利用が認められていれば可能です。ドライバーの位置情報や乗務時間は個人データにあたるため、何かを接続する前に、アクセス権限とデータ保護の条件について合意します。
この件について相談する
いくつかの情報をいただくことで、お問い合わせを適切なパートナーにおつなぎできます。「任意」の項目は空欄のままでも構いません。



